絶対に眠くならない日本史

〜短編諸説〜

初めて日本を測った人

   

さて、ここでは「初めて○○した」とか「初めて○○が日本へ!」みたいな、「初めての○○」を紹介していけたらと思いますよ。では早速ですが第一弾はわかりやすいところから参りましょう。「初めて日本を測った人」、ね。これはみなさん知ってますよね?「なんだか漢字が覚えづらいよ!」でおなじみのこの方「伊能忠敬」さんですね。日本で初めて測量・地図作製を成し遂げた人物です。

出典:http://www.e-comon.co.jp/

まあ、テストやなんかですと名前だけ知っとけばいいわけですが、知って損ないのはここからです。この伊能忠敬さん、地図を作るために自分の足で歩き回って土地の測量をしていったんですが、何歳から歩き始めて何年かかったかご存じでしょうか?

「すいません、それってテストに出ますか?自分は受験に出ないことは覚えないと決めているので」

出ません、きっと。でも、知って損ないですよ。

「けっこう年いってた、的なことなんですよね?もう自分読めたんでだいじょぶです」

まあまあ、そう言わずに。

「もうノートもしまっちゃったんで聞き流しますけど可哀想なんで一応聞きますね、いくつなんですかー?」

56歳です。56歳から10年ちょいかけて歩いて地図作りました。

「…」

歩いた距離、地球1周分以上。

「…」

あと元々は地図作る気なくスタートしてます。

「あ、一応ノート出すんでちょっと待ってください」

出典:http://www.irasutoya.com/

興味ひけてよかったです。伊能忠敬は50歳まで家業を継いで財をなしていたわけですが、元々興味のあった天文学を江戸で学ぶために隠居するんです。当時の天文学の第一人者・高橋至時に弟子入りし、勉学に励む忠敬。ある時、師匠が「地球の直径がどれくらいなのか知れたらなぁ」とぼやくのを聞いて「測りましょう」と立ち上がるわけです。「江戸から蝦夷地まで歩いて、北極星を見上げる角度の差を計算していけば割り出せるのではないか」と推測した忠敬は実行に移そうと試みます。しかしこれを師である至時は、「その名目では幕府から移動の許可が出ないぞ」と忠告。悩む忠敬に師から「地図制作するからって言ったらどうだ?」とアドバイスが。ここで初めての「地図」なわけですね。

出典:http://www5a.biglobe.ne.jp/kaempfer/

無事許可が出て、出発したのが56歳。それからあまりにも正確な地図が出来上がり、喜んだ幕府は「日本各地を測ってくれ」と依頼し、忠敬は体力の限り生涯を地図作りに捧げていきます。その地図は正確そのもので、忠敬の死後40年余り経った時に、西洋の文化でもって測量に来たイギリス人が忠敬の地図を見て「コレ計リ直ス必要ナクナイ?」と言って中止したほどです。

出典:http://www.irasutoya.com/

「え、すいません。地球の直径はどうなったの?」

ああ、もちろんそっちも導き出しまして。当初の目的ですから。ズバリ、4万キロと割り出したそうですよ。しかもその細かい数値も、地球外周と比べても1000分の一の誤差しかないほど正確だったとか。忠敬は「漢字の覚えにくい地図おじさん」として認知されがちですが(多少の偏見はありますが…)実に立派で愚直な人物だったんですね。漢字と歩いた年や天文学きっかけだったことくらいまで覚えておけば、あなたも伊能通になれますよ。それではまた次回。

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